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今回お届けするのは菩提酛「つげのひむろ」を取り扱う倉本酒造。「山は水」というキャッチフレーズを掲げ、日本清酒発祥の地・奈良の山間で、伝統を守りニュースタンダードを醸す酒蔵の歴史とこだわりに迫ります。 1.倉本酒造の歴史 都祁の地で営む、倉本酒造 日本清酒発祥の地・奈良。 氷室跡が多く残る奈良の北東部の山間部は大和高原と呼ばれる地域。その中の標高約500mの厳冬の地・都祁という地に倉本酒造はあります。 1871年の創業時から今日に至るまで、倉本酒造は地の利を活かした酒造りをしてきました。 2.倉本酒造のこだわり 「山は水」 代々大切に手入れしてきた裏山。 その地層でゆっくりと濾過された甘みのあるやわらかな山水は、この蔵だけのもの。 この山、この水こそが、倉本酒造の礎。 適度に保水することが出来る、倉本酒造の酒造りには欠かせない大切な山です。 寒暖差の大きいこの地で良質な稲を育て、自社の山で採取される山水を汲む…… 1871年の創業から今日に至るまで、倉本酒造は地の利を活かした酒造りをしてきました。 素材や自然の声を聞き、手間と時間をかけ、ゆっくりと菌を導き醸される酒は地元を中心に愛されてきました。 3.倉本酒造の代表酒おすすめの飲み方 【倉本酒造】純米酒 倉本・菩提酛 つげのひむろ ・【倉本酒造】純米酒 倉本 “いい酒造りは米作りから”の考えのもと、自家田でお米を栽培。自然豊かな高原の地で寒暖差を生かし、米一粒一粒に細やかな愛情を込めて育て、芳醇な一滴になるまで醸した本品。純米酒ならではのふくよかな旨みに加え、瓶火入による豊かな香りもお楽しみいただける一品。 ※瓶火入・・・生のお酒を瓶に詰めた状態で火入れ(低温加熱殺菌)を行う方法です。出荷するときと同じ瓶にお酒を詰めてケースにいれ、手作業で瓶ごと湯煎します。瓶火入れでは加熱時に香りを閉じ込めておく効果が高いほか、一度の火入れで出荷できるためフレッシュな状態を保ちやすいとされています。一方、瓶詰したお酒を、温度経過を見ながら手作業で湯から出し入れする必要があること、一度に火入れができる量に限界があることから、人手が多くかかる方法です。 ・【倉本酒造】菩提酛 つげのひむろ さらりとしていて、のどを心地よく滑り落ち、その後口の中に余韻が漂います。甘味と酸味のある濃醇旨口の純米酒。切れの良さに、ほのかなまろやかさがあり、バランスの良い酒質が特徴です。新酒から1年ほど熟成させています。 ・【倉本酒造】のみくらべセット 倉本酒造の定番酒の2つを是非飲みくらべしてみてください。 ※菩提酛についてはこちら
1.奈良と日本酒③〜様々なプロジェクト〜 奈良専門オンラインショップ「ならわし」では、奈良県下16軒の蔵元(日本酒)を取り扱っています。第三回の特集記事では奈良の酒蔵で行われている様々なプロジェクトの中から一部をピックアップしてお届けします。 日本酒を飲んで楽しむだけではなく、実際に体験できるコンテンツもありますので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。 2.奈良豊澤酒造〜SAKE HOTEL〜 歴史ある古民家が残る「ならまち」の一角には、奈良の老舗酒蔵の一つである「奈良豊澤酒造」の旧酒蔵をリノベーションした日本初の”SAKE HOTEL”がテーマの「NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち」があります。ホテル併設のレストランではフレンチのコースと、豊澤酒造の限定酒を含む日本酒のマリアージュを楽しむことが出来、日本酒好きにはたまらないホテルになっています。ホームページ、ご予約はこちらから。 (NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち) 3.久保本家酒造〜酒蔵マルシェ〜 道の駅「宇陀路大宇陀」すぐ近くに「久保本家酒造」はあります。大宇陀の新たな交流の場となって、素敵なご縁が広がりますように…という思いから、2021年4月より道の駅前の久保本家酒造駐車場にて、マルシェイベントを開催しています。オンラインだけでは伝えられない商品の魅力を伝える機会として先日「ならわし」でも出店させていただきました。毎月開催していますので、ぜひ一度足を運んでみてください。 (酒蔵マルシェ出店の様子) 4.菩提酛復活プロジェクト〜600年の時を超えて〜 日本酒特集でも度々取り上げている「菩提酛(ぼだいもと)」。室町時代に正暦寺で確立されたこの手法は戦乱の世の中で廃れてしまい、一部記録が残っているに留まっていました。この手法をなんとか復活できないかと1996年に「奈良県菩提酛による清酒製造研究会」が発足。1998年の夏には正暦寺境内から菩提酛の天然酵母、岩清水からも乳酸菌が見つかり、600年の時を超えて、「菩提酛」は復活。「菩提酛」の特徴である仕込み水を乳酸発酵させた「そやし水」を使用し酒造りを開始することが出来ました。現在では奈良県内の8つの蔵で醸造が行われています。「ならわし」ではそのうち2つの蔵の「菩提酛」仕込みの日本酒を販売しています。 ・【倉本酒造】菩提酛 つげのひむろ・【北岡本店】やたがらす 純米 菩提酛 5. まとめ 日本酒特集第3回では奈良県の酒蔵で行われている様々なイベントや「菩提酛」について取り上げました。日本酒の醸造以外にもホテルやマルシェなど現地に訪れることで発見できる魅力がたくさんあります。お気に入りの酒蔵が見つかったらぜひ一度現地を訪れてみてください。 「ならわし」日本酒一覧はこちら
1. 奈良と日本酒①〜イントロダクション〜 奈良県には「清酒発祥の地」とも言われる正暦寺(しょうりゃくじ)があり、長い歴史の中で美味しいお酒が作られてきました。 奈良専門オンラインショップ「ならわし」では、奈良県下16軒の蔵元(日本酒)を取り扱っています。 清酒発祥の地とされるこの奈良において、地域ごと・蔵元ごとに異なる背景や特徴を有しており、皆様が奈良のお酒をより手に取って頂けるように、日本酒に特化した特集記事をお届けいたします。 7月から8月にかけては、①奈良と日本酒について、②日本酒のいろは、③日本酒の楽しみ方、④蔵元のご紹介という構成で、20本以上の記事を皆様にお届けする予定です。 記念すべき特集記事の第1回では、「ならわし」で取り扱っている各酒蔵をマッピングし、各地域の特徴を取り上げていきます。 2. 奈良県各地域の特徴〜日本酒との密接な関わり〜 今回の特集では奈良県を「北部」「中部」「南部」に分けて各地域の特徴を解説していきます。 ・北部〜平城宮をはじめ大寺院が栄えた地域〜 多くの人が「奈良」と聞いて初めに連想するのは北部の地域ではないでしょうか。奈良の大仏でおなじみの東大寺や立派な阿修羅像が有名な興福寺、鹿がたくさんの奈良公園など、「奈良といえば」が集積している地域です。日本酒好きの方であれば「正暦寺」がおなじみだと思いますが、室町時代には興福寺の僧侶が記した「多聞院日記」などお酒に関わる資料が多く残されている地域でもあります。 ・中部〜日本の始まりの地域〜 奈良県中部は「日本の始まり」ともいえる地域です。諸説ありますが古代、邪馬台国があったとする説やその女王卑弥呼の墓と言われている「箸墓古墳」、645年に「大化の改新」が始まった地である明日香村など北部地域よりさらに古い遺跡が多くあります。日本酒ともゆかりの深い日本最古の「大神神社」がある「三輪」は万葉集で「うま酒」の枕詞であるなど日本の酒造りと切っても切れない関係にあります。 ・南部〜吉野町は酒蔵の集積地〜 奈良県南部は広大な山地ですが、桜で有名な吉野山がある吉野町には3つもの酒蔵があります。「やたがらす」が代表銘柄の「北岡本店」、「猩々」が代表銘柄の「北村酒造」、「花巴」が代表銘柄の「美吉野醸造」各蔵がそれぞれに特徴を持っています。吉野といえば「吉野杉」とよばれる銘木があり、日本酒には欠かせない良質な杉樽を生産していました。 3. 「ならわし」取扱酒蔵マッピング 奈良県各地域の特徴を振り返ったところで本章では奈良県の酒蔵をマッピングしてみました。各酒蔵名をクリックして商品ページをご覧ください。引き続き日本酒が飲みたくなる特集を今月は更新していきますので、乞うご期待です! 北部 中部 南部 ①今西清兵衛商店②奈良豊澤酒造③上田酒造④稲田酒造⑤増田酒造⑥倉本酒造 ⑦澤田酒造⑧梅乃宿酒造⑨喜多酒造⑩西内酒造⑪久保本家酒造⑫芳村酒造 ⑬美吉野醸造⑭北村酒造⑮北岡本店⑯五條酒造
奈良には清酒発祥の地である正暦寺(しょうりゃくじ)があるほか、酒の神様をお祀りしている神社など、日本酒ゆかりの地がたくさんあり、まさに奈良は「日本酒の聖地」といえる県です。 清酒の歴史 米を原料とする酒造りは、稲作の伝来とともに中国大陸から伝えられたようです。『魏志倭人伝』には「性向として酒を嗜む」「歌舞飲酒す」と書かれており、3世紀ごろの日本ですでに飲酒の習慣があったことが分かっています。 日本最古の書『古事記』には応神天皇の時に来日した百済人・須々許理(すすこり)が醸酒の法を伝えたとあり、天皇はこれを喜んで「須々許理が 醸しみ御酒に われ酔ひにけり 事無酒 笑酒に われ酔ひにけり」という歌を詠んでいます。 また、『日本書記』には崇神天皇8年に崇神天皇が疫病をおさめるため酒造りの杜氏であった高橋活日(たかはしいくひ)を呼び酒造りを命じたところ、一夜で酒造りを行い神酒を奉納し、たちどころに疫病がおさまったとの話が載っています。 お酒造りは平安時代初期までは朝廷が造酒司(みきのつかさ)などの部署を持ち、内部で酒造を行っていましたが、朝廷の権力の衰退等もあり技術や人員が外部に流出するようになり、各地の大寺院が酒造りの中心となっていき、お寺で造られるお酒は「僧坊酒(そうぼうしゅ)」と呼ばれていました。 清酒発祥の地「正暦寺」 奈良の僧坊酒のなかで最もよく知られているのが奈良市の菩提山(ぼだいせん)正暦寺で造られたお酒です。 菩提酛清酒祭(正暦寺)の様子 日本酒が造られるようになってから長い間濁り酒でしたが、室町時代に正暦寺で初めて清酒が造られ、この上が無い美味しいお酒「無上酒(むしょうしゅ)」と呼ばれ、室町幕府9代将軍足利義尚は「もっとも可なり」と絶賛していました。 正暦寺では、当時の酒造りにはなかった最新の技術を駆使していました。仕込みを3回に分けて行う「三段仕込み」、麹米と掛け米の両方に白米を使う「諸白(もろはく)づくり」、酒母(酵母を大量に培養した酒のもと)の原型「菩提酛(ぼだいもと)」、腐敗を防止する「火入れ殺菌」を行うなど、近代の酒造りの基礎となる技術を創案しました。 まだまだある!日本酒ゆかりの地 奈良には正暦寺以外にも日本酒ゆかりの地がたくさんあります。大神神社の御祭神である大物主神、少彦名命や杜氏の祖神である高橋活日命、春日大社には日本最古とされる酒殿に酒神、境内末社壺神神社には醸造の神様が祀られています。また、平城宮跡には朝廷の醸造を司る役所・造酒司の井戸が復元展示されています。 このように、清酒発祥の地であり日本酒との関わりが非常に強い奈良には数多くの酒蔵があります。 今回ならわしでは、そんな奈良の酒蔵から15蔵の商品をご用意させていただきました。各蔵それぞれに特徴のある日本酒を造っておられますので、是非一度各蔵の日本酒を飲みくらべしてみてください。 【稲田酒造】純米大吟醸 しぼりたて原酒≪冬季限定≫ 【今西清兵衛商店】春鹿 純米 超辛口 【上田酒造】生駒宝山 吟醸飲みくらべ 【梅乃宿酒造】純米大吟醸 葛城(近日公開予定) 【北岡本店】やたがらす 純米大吟醸 山田錦 【北村酒造】純米大吟醸 猩々 【久保本家酒造】大和のどぶ 【倉本酒造】のみくらべセット 【五條酒造】純米大吟醸 まほろばの雫 【澤田酒造】こだわり2本セット(歓喜光 純米吟醸「小さな喜び」・純米酒 悠久の光) 【奈良豊澤酒造】奈良県産米使用 日本酒のみくらべセット 【西内酒造】おすすめの2本セット 【増田酒造】神韻 無濾過生原酒 70% 【美吉野醸造】花巴 万葉の華 純米大吟醸 木箱入り 【芳村酒造】こだわりの2本セット...
8月よりお届けしております「日本酒特集」。 これまで奈良の日本酒の特徴をお話ししてきましたが、そろそろ日本酒を飲みたくなったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今回は『日本酒とおつまみ』と題し、「ならわし」からオススメの日本酒とおつまみのセットをご紹介します。 1.菩提酛(ぼだいもと) オススメの日本酒に先立ちまして、菩提酛(ぼだいもと)のご紹介をさせてください。皆さま、「菩提酛」という言葉をご存知でしょうか? 「菩提酛」とは室町時代に奈良県の正暦寺で編み出されたとされる伝統的な酒母(=酛)のことです。その特徴は、そやし水を通常の仕込水の代わりに用い、初期の段階から酸性条件下で酵母を育成するという工程にあります。 そやし水とは、蒸す前の生米を水に浸し、自然の乳酸発酵を誘発するか、適切な乳酸菌添加し、この働きにより中性域の仕込水を25℃以上の高い温度帯で乳酸発酵させることで、短期間(2~7日)でphを4.0未満の酸性域に変化させた乳酸酸性水のことです。 しかしながら、菩提酛は製造工程が煩雑であることと製造安定性に欠けることより、明治時代に開発された速醸酛が普及し、大正時代に消滅したといわれています。その後、1996年に奈良の蔵元や関係者を中心に「奈良県菩提酛による清酒製造研究会」が立ち上げられ、再現・復活することとなりました。 現在では、奈良県内8つの蔵元が毎年正暦寺と共に菩提酛を造り上げて持ち帰り、それぞれの蔵で持ち帰った酒母の上にさらに仕込みを重ね、それぞれの蔵の菩提酛純米酒を醸します。各蔵によって造られた菩提酛純米酒は、蔵の技術技法と重ね合わさることで蔵ごとの個性あふれる味わいになるのです。 2.「ならわし」取扱『菩提酛純米酒』 菩提酛は、清酒発祥の地である奈良において、その原点となる日本酒であり、ならわしでもお買い求め頂けます。その中から、今回は2つのお酒をご提案させて頂きます。【倉本酒造】菩提酛 つげのひむろ さらりとしていて、のどを心地よく滑り落ち、その後、口の中に余韻が漂います。切れの良さに、ほのかなまろやかさがあり、バランスの良い酒質です。 【北岡本店】やたがらす 純米 菩提酛 控え目でほのかに青草の香りが感じられますが、口に含むと杏の様な濃厚な甘さと酸味が口いっぱいに広がります。喉元を過ぎるとさっぱりと切れ、心地よい甘みとベリー系の酸味のニュアンスが残り、もうひとくち飲みたくなる味わいです。 3.蘇(そ)・・・日本最古のチーズ 近年SNS上でレシピが話題になった「蘇(そ)」。 「蘇」とは古代日本で作られていた乳製品の一種です。文献では、7世紀末の文武天皇時代に天香久山の南で飛鳥最大の蘇が作られた記録が残っています。当時の貴族や高級官人は、賓客をもてなすためにこの「蘇」を高級食材としてお出しされたと言われています。 作り方は全乳の牛乳を加熱しながら練って、どんどん煮詰めていくというもの。最初は真っ白な牛乳も数時間加熱するとだんだん薄く茶色に色づき、煮詰まった頃には濃いキャラメル色になりねばねばとしています。そのねばねばした状態のものを木箱に流し込み冷蔵庫で冷やし固めて完成します。 4.「ならわし」取扱『蘇』 【みるく工房飛鳥】飛鳥の蘇2個セット 「飛鳥の蘇」ができたのは今から30年以上前の昭和62年。奈良シルクロード博の開催に合わせて、奈良県の特産品開発に励んでいた西井牧場と、当時奈良国立文化財研究所飛鳥資料館の猪熊先生が一緒に開発しました。 ほのかに甘く、風味もまろやか。現代のチーズと比べると格段にシンプルで牛乳嫌いな人でも食べやすいです。日本酒の原点となる菩提酛と、日本最古のチーズと言われる蘇。奈良の古から引き継がれてきている食文化を合わせてご堪能頂ければと思います。 5.まとめ 日本酒とおつまみ特集第一回では「菩提酛」と「蘇」について取り上げました。ぜひ菩提酛純米酒と蘇で歴史を感じてみてはいかがでしょうか。 「ならわし」日本酒一覧はこちら