奈良豊澤酒造(豊祝)〜「現代の名工」に選ばれた杜氏が手作りで仕上げる日本酒〜
今回お届けするのは「豊祝」でお馴染みの豊澤酒造。「現代の名工」に選ばれた杜氏が手作りで仕上げる日本酒は、東大寺や春日大社をはじめ、多くの寺社に納められています。伝統の製法を守りつつ未来へ伝えるためのさまざまな挑戦もご紹介します。
1.奈良豊澤酒造の歴史
豊祝を醸す奈良豊澤酒造
創業明治元年(1868年)。2018年に創業150年を迎えた奈良豊澤酒造。
昭和40年代、日本全国で普通酒が全盛の頃、 4代目・豊澤安男が「これから世の中が豊かになるにつれ、 消費者は本当に良い酒を望むはずだ」と考え、力を入れたのが純米酒造りです。 代表商品である大吟醸豊祝は全国新酒鑑評会で通算15回金賞を受賞されています。
また、より多くの方に気軽に日本酒を楽しんでもらえるよう、駅構内に立ち飲み処「豊祝」を開くなど、日本酒の普及にもつとめています。
2018年11月には、奈良豊澤酒造の元酒造場および民家を改修した宿泊施設「NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち」がオープン。日本酒にちなんだ体験コンテンツを豊富に提供されています。
(NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち)
2.奈良豊澤酒造のこだわり
「現代の名工」に選ばれた杜氏が手作りで仕上げる丁寧なお酒造り
奈良の造り酒屋だからこそ、奈良県産米・奈良で分離された酵母にこだわりました。
味わいを楽しむ純米酒には、蒸米の表面全体に破精がまわっていて糖化力の強い「総破精」に近い麹造りを行っており、 後味の綺麗さを求める大吟醸や吟醸酒には、表面は斑点状ですが、米粒の内部までしっかり菌糸が入り込んでいる「突き破精」の麹造りを行っています。
特に、大吟醸や吟醸酒の麹は、低温長期発酵に耐えられるよう、製麹時間を長くして、硬く締まった麹になるよう、藤沢杜氏ら蔵人の手によって管理されています。
奈良豊澤酒造の全生産量の80%以上を純米酒以上の特定名称酒で占めているため、創業以来、手造りに徹した丁寧なお酒造りをしています。
3.奈良豊澤酒造の代表酒おすすめの飲み方
【奈良豊澤酒造】豊祝
・純米吟醸 豊祝 奈良うるはし
奈良県唯一の酒米「露葉風」を60%まで精白し、日本酒発祥の地正暦寺で分離された「奈良うるはし酵母」で低温発酵させています。柔らかなお米の旨みが心地よい口あたりの純米吟醸酒です。
冷やして飲むのがオススメです。
奈良県産ヒノヒカリを使用。お酒の神様として名高い奈良県桜井市にある大神神社の境内の山中に咲くササユリの花より分離された「山之かみ酵母」でじっくり低温発酵させ、柔らかなお米の旨みとキレの良い上品な酸が特徴です。
冷やしてもしくはぬる燗で飲むのがオススメです。