久保本家酒造(初霞)〜蒸しを締め、糀を締めて、味を切る〜
今回お届けするのは「初霞」「大和のどぶ」を取り扱う久保本家酒造。昔ながらの街並みが残る宇陀松山地区の一角にある酒蔵のこだわりに迫ります。
1.歴史
大宇陀の地で歴史を感じる
久保本家酒造の歴史は300年以上前の江戸元禄時代、初代久保勘兵衛が吉野の奥山より出てて、宇陀松山地区で酒造りを始めたことにまで遡ります。また、久保本家酒造のある大宇陀は「万葉集」の歌人にも愛され、また「古事記」「日本書紀」の神話にも登場する歴史ある地域です。中世には織田信長の子孫が所領する城下町でもありました。そうした歴史ある地区で誇りを持って酒造りを続けています。
(久保本家酒造 蔵風景)
2.こだわり
「生酛造り」「完全発酵」にこだわる
久保本家酒造では「生酛造り」「完全発酵」にこだわった酒造りにこだわっています。「生酛造り」は昔ながらの日本酒の作り方で写真のような「山卸し」という蒸米、米麹、水を浅い桶の中に入れて櫂棒ですりつぶす作業が必要で大変手間がかかる作り方です。また「完全発酵」とは日本酒を醸す工程の中で微生物に厳しい環境を与えて鍛えて、ここぞという時に力を発揮する準備をさせることで余すことなく発酵させることです。こうした手間隙をかけ、妥協のない酒造りに取り組んでいます。
・酒蔵マルシェ
久保本家酒造では大宇陀の新たな交流の場となって、素敵なご縁が広がりますように…という思いから、2021年4月より道の駅前の久保本家酒造駐車場にて、マルシェイベントを開催しています。オンラインだけでは伝えられない商品の魅力を伝える機会として先日「ならわし」でも出店させていただきました。毎月開催していますので、ぜひ一度足を運んでみてください。
(酒蔵マルシェ出店の様子)
3.おすすめの飲み方
・【久保本家酒造】大和のどぶ
純米酒の醪を粗漉ししてビンに詰めました。味わいは濃く、酸味が酒質全体を引き締めています。従来の濁酒に比べると格段にすっきり辛口ですので、後味もよいためお料理をよく引き立てます。熱燗にすると旨さが際立つほか、夏にはソーダ割でも美味しくいただけます。
・【久保本家酒造】純米吟醸 初霞
久保本家酒造の代表銘柄の「初霞」。さらりとしていて、のどを心地よく滑り落ち、その後口の中に余韻が漂います。切れの良さに、ほのかなまろやかさがあり、バランスの良い酒質が特徴です。新酒から1年くらいの熟成させています。
・【久保本家酒造】のみくらべセット
さらりとしていて、のどを心地よく滑り落ち、その後口の中に余韻が漂います。切れの良さに、ほのかなまろやかさがあり、バランスの良い酒質が特徴の「純米吟醸 初霞」。
純米酒の醪を粗漉ししてビン詰め。味わいは濃く、酸味が酒質全体を引き締めています。従来の濁酒に比べると格段にすっきり辛口の「大和のどぶ」。
久保本家酒造が誇る清酒と濁酒を飲みくらべてください。